女がひとり

旅人に似合いの
終着の駅からは
一人ずつ悲しい
さだめ背負った
ひとが降りる
女のいのち 一つにかけて
室蘭のこの町へ
荷物も持たず 私は来た

無茶をして馬鹿だと
口先で責めながら
あのひとは私を
ここでやさしく
抱いてくれた
女の夢は 小さいけれど
何よりもはげしくて
はるばる遠い町まで来た

北国の室蘭
あのひとが住むところ
今日からは私も
そっとあなたの
そばで眠る
女の意地で つかんだ恋を
いつまでもこわさずに
夜霧よどうか つつんでいて
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