結晶

太陽が きらりら
道路に長い影をつくり ぎゅっと
マフラーに顔をうずめる

電話してもいいですかね
寒いねぇって言いたいだけ
あの日降った雪のこと
想うのは僕だけですか ねぇ

数えきれない想いが 心の底 絡みあい
ま新しい結晶 いつしか花開くでしょう

町の灯が ちらりら
哀しみなんてないんだと言うように
順々に空をふちどる

手に触れてもいいですかね
柔らかさを知りたいだけ
海辺に吹いた風の匂い
恋しくなったりしませんか ねぇ

忘れられない景色が 静かに重なりつづけ
ま新しい結晶 いつしか花開くでしょう

僕らだけしか知らない 美しく光る秘め事
何億年先までも 深く氷に閉ざされる

まばゆいほどの言葉が 正しく繋がりつづけ
ま新しい結晶 いつしか花開くでしょう
吐きだす息はまっ白く はっきりとカタチを見せる
思わず僕は口走る また君に会えますように
×