博多恋ごよみ

飲んで 嬉しい お酒もあるが
酔うて 泣きたい 酒もある
博多 那珂川筑前しぐれ
とても 逢いたか あん人を
待って 切ない 秋のくれ
はぐれ女の 恋ごよみ

「あん男の 熱か 情が
思いだされて ひとりの夜は
無性にお酒が 飲みとうなると
女って 駄目ばい
ああ今夜も中洲の時雨が
私の心を 泣かすっとよ・・・」

喧嘩別れを したのじゃないが
なんで冷めたい 雨までも
中洲 泣き面 筑前しぐれ
どこへ置いたか あん人と
夫婦きどりの 傘もない
愚痴につまずく 路地ばかり

女 ひとり寝 夢まで寒い
肌に 温もり 感じたい
博多 川端 筑前しぐれ
酔うて甘えて あん人の
腕に抱かれた 思い出が
酒に ちらつく 淋しいよ
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