追想の時

明けやらぬ空 朝露薫る
細い畦道 手を引き歩く

いつかみんなで来た
懐かしい家並み
穏やかな追想の時

消えてゆくもの 壊れてゆくもの
それでもなお 僕に継がれるもの
朽ちて消える 無常を感じて
それでも 確かに愛は連なる

陽だまりの中 無邪気に遊ぶ
「危ないから」と 手を差し伸べる

近く遠くそっと
見ていた姿は
フレームの中微笑む

「また会おう」
でも会えないまま…
もう一つ後悔の渦
深く刻まれ

手を伸ばしても 幾つもすり抜け
それでもなお 僕が紡いでくもの
涙はいま 全てを流して
それでも 至上の愛は連なる
さあ
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