不恰好な星座

星が消えた
また一粒
昨日も消えたし
明日にも消える
その輝きを残したまま
その輝きに魅入られたまま
僕はずっと
僕はずっと

だから夜も怖くなかった
独りも悪くなかった
あなたがいてよかった
救われた

みんな消える
いつの日にか
目は霞んで
耳は遠くなって
食も細くなってゆく
あの輝きはあの日のままさ
あの輝きに魅入られたまま
忘れずにいられたなら

きっと死は優しくおごそか
雨はそっとあたたか
あなたがいてよかった
さようなら

星が消えた
また一粒
二粒、三粒と
これからも消える
その輝きに魅入られたまま
その喪失に傷ついた人々の心も
いつしか癒えて
嘆くことにも飽いて
ある夜、気づくのだろう
不恰好に見えていた
新しい星座が放つ光の美しさに

死は優しくおごそか
雨はそっとあたたか
あなたがいてよかった
さようなら
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