たまごやき

“いま”を残したいと思う
今はもちろん大切だけど
大切だから残したいとか
そういうことではなくて
感覚がそう言うのだ

“いま”を残したいと思う
“いま”を取り巻くこの状況を
うまく言葉にして 書き残したいけれど
書きにくいとか 書きたくないではなくて
何故だかうまく取り出せない

残さなきゃいけないと思うんだ
たまごやきみたいなあの子も
スッとしてるけど やさしくて大人なあの人も
汗だくになった あの真夏のことも
雨が降ってた あの真夏のことも
涙にぬれた あの真夏のことも
カメラで切り取りたい

残さなきゃいけないと思うんだ(見つめて)
たまごやきみたいなあの子も(今生きること)
スッとしてるけど やさしくて大人なあの人も(信じよう)
汗だくになった あの真夏のことも(今だけを)
雨が降ってた あの真夏のことも(“いま”を)
涙にぬれた あの真夏のことも(残すため)
カメラで切り取りたい 沢山の空の顔を

春が来て 夏になり
秋になり 冬になって
また春が来た

そして今 “いま”を生きてる

“いま”を残したいと思う
“いま”を残したいと思う
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