地獄の天使

君に棄てられた悲しみのあまり
ぼくは魂を涙に売りわたした

白い女のまぼろし抱いて
ぼくはけものになるよ
愛のないまま結ばれあって
命けずっているのさ
汗の光るやわ肌も紅くぬった唇も
堕落の味がする

嘘でかためた吐息の中で
ぼくは腐ってゆくよ
糸をひくよなくちずけかわし
チーズみたいにとけてゆく
長い爪の指先も肩におちた
黒髪も堕落の味がする
助けておくれよ君の手を
優しくさしのべて
ぼくは 今にも死にそうなのさ
帰ってきておくれよ

君は 君は 天使か それとも君は悪魔か
僕を崖に立たせて つきおとしたのは君か
おしえて おしえて 悪魔か天使か

あの日突然君が消えた時
ぼくは絶望の渦巻く海に落ちた
ぼくは悲しく溺れてゆくよ
偽りだらけの快楽に
疲れきった眠りの中で
海の底まで落ちてゆく
耳のそばのささやきも
甘く匂うためいきも堕落の味がする
助けておくれよ君の手を
優しくさしのべて
ぼくの心にしみた汚れを
きれいにふいておくれ

君は 君は 天使か それとも君は悪魔か
僕を崖に立たせて つきおとしたのは君か
おしえて おしえて 悪魔か天使か
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