やさしいちから

先に眠ったふりをして
あなたの いびき 待ってた
息も たまに忘れるくらい
静かな白い部屋
長い時間 探してきた
答えをやっと 手にできたよう
ゆら ゆら
悲しみの シャボン玉たち
はじけて消えた

いま こころに生まれた やさしいちからの
あるだけぜんぶを あげても いいよ
だから寝返りでそっぽ向かないでね
夢から覚めても
ずっとそばに いてよ

低いその声が響いて
からだの奥が揺れてる
私 愛ってわかんないけど
こんな だったら いいな

高い鼻
不精ひげ
左利きの手 あなたのかけら
残らず 守っていく
特別な強さ
感じているの

ほら 行ったり来たりを 繰り返してきた
からだも こころも ひとつになって
あなたの隣であくびしているよ
見えない未来も
いまは 怖くないよ

傾いていく月の 遥か向こうの空までも
ぜんぶ
ぜんぶ
思い通りの色に 染めてく

いま こころに生まれた やさしいちからは
何よりも強い味方になって
子守唄 うたってくれているのよ
静かなリズムに のって

いま こころに生まれた やさしいちからの
あるだけ ぜんぶを 
あなたに あげよう
だから寝返りでそっぽ向かないでね
夢から覚めても

ずっと ここにいてよ
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