幻のアマリリア

雪のふる湖に ひとりでぼくを待つ
幻のおとめよ いとしのアマリリア
かなしみにぬれる灯 かきたてながら
小さな舟うかべて 君のもとに行こう

凍りつくこの指を 君の膝にのせて
ぼくを抱いておくれ
やさしいアマリリア
ささやかな一つの夢も
はかなく消えて
つたう頬の涙を 君だけに見せよう

たそがれの湖に いつでもぼくを待つ
月の光りよりも きれいなアマリリア
むなしい幸せを捨てて 君とふたりで
氷の花を摘めば ながれゆく夜霧よ
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