夏の日

ふと空に浮かぶ面影
ゆるやかに時は流れる
遥かにうつる陽光(ひかり)
その色に想い重ね

口びるをすべり落ちゆく
微笑みに霞む名を呼ぶ
優しく白きその手に
抱かれし夢を追う

そう そこはいつか舞い降りてきた景色
淡くゆれる木漏れ日をその両手に
すくい上げたとたん
はらはらふる涙の粒 黄昏ゆく軌跡

ふと空に浮かぶ面影
ゆるやかに時は流れる
はかない記憶の旋律(おと)
今はただ風にもたれ
あてもなく漂うまま
夢見るは遠き日々
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