微風のマドリガル

好きだよ君が
でもわからないのさ
何と云えばよいのか
清らかな花を見て
ただずむだけなんだ
微風の中で

好きだよ君が
からだじゅうの血が
激しくかけめぐる
熱い砂にやかれて
瞳はつぶれそう
あまりの眩しさに

好きだよ君が
まるい君の肩を
この腕に抱かせて
アネモネの白い花を
摘むようにやさしく
微風の中で
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