八月のスーベニア

甘酸っぱいソーダが喉に残る
今年は花火が上がるらしい
少し褪せた写真 君に手を引かれて
雲を霞んだ残像

誰もいないバスに乗り込んで
行先も決めずに走り出した

ああ
あの夏が過ぎ去って
今はもうどれくらいだろう
きっと君は大人になっただろう
「海を見に行こうよ」
君は無邪気に笑った
よく晴れて空が綺麗だった

道はどうやらここまでみたいだ
この先は歩いていかなくちゃ
交わした言葉でジニアが揺れている
また来年もここに来よう

見上げたら雲一つないから
なんだか急にさ 泣きたくなった

ああ
あの夏が過ぎ去って
今はもうどれくらいだろう
きっと君は綺麗になっただろう
「絶対、約束だ」
僕はそう笑って言った
透き通る青みたいに言った

「ずっと忘れないでね」
イマが永遠(とわ)になるように
ワンシーンを切り取った
これから 長い長い夏に君を
置いていくんだ
置いていくんだ

あの夏を見送って
今はもうどれくらいだろう
ずっと僕は大人になったよ
「また海に行きたいな」
君はそう笑って言った
よく晴れて空が綺麗だった
泣きたいくらい空が綺麗だった

ずっと忘れないよ
ずっと忘れないよ
ずっと忘れないよ
いつか君に会う日まで
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