水辺にほおづえ

明日の通り雨を
凍らせて
一粒掴んで
押し花のように
この本に綴じてみたんだ

まさかこんな詩が
誰かに
囁かれて
氷が落ちる度
作者の思想を焼き焦がす

薄く目を開けたまま
周りの景色を
手繰り寄せて
離して

誰しも君を見てる
科学という妖術の行先
出会いたいの
出会しちゃえば、もう

光る海の中
浮んだまま閉じて開いて
乾涸びた声で
喋り続けている
頭の中で

太陽のいない街
突き刺さる
先端をイメージして
互い違い目醒める夢

ザラザラとした気配
鉄塔の影が落ちる
歩く足元に視界を映らせて
登る坂道
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