夕立

はじめての今日なのに
使い古したような空気
ため息は湿度上げて
泣き出した鉛の空

誰かが傘開く
予定調和の街
似てる後ろ姿に息を呑む

憧れと言えないまま 過去にした
あなたの変わらない影
突然の夕立 制服濡らし 振り返って笑う
だめね…雨の日は

傘を打つ音以外に
聞こえなくなっていく
呼吸するのも忘れて
立ち尽くしたバス乗り場

確かにふたり見た
あの日あの場所で
土砂降りの中の光を

思い出に出来ないまま
繋ぎ止めてたのは 変われないあたし
無理やり付けた リバテープの下 傷は赤く熟れる
だめね…雨の日は

土の匂いが薄くなって
気がつけば空は明るくなって
水たまりの中 夢の跡

憧れと言えないまま 過去にした
あなたの変わらない影
突然の夕立 制服揺らし 通り過ぎて消える
思い出にできないまま
繋ぎ止めてたのは 変われないあたし
いかないでお願い 届かない世界 残酷な虹が出る
だめね…雨の日は
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