アトサキ

ばかね ざまあね
誰も知らない
私を呼ぶ声の後先

今日、私、生きてる。
目覚めてため息
ニュースは淡々と
自殺者を告げる

ばかね ざまあね
誰も知らない
“あと少し我慢してたら”なんて
やぶれかぶれ
ただ今が耐えられないなら
いっそ逝かせてよ

「あなたの笑顔、素敵だったよ」
なんて戯言
餞のつもり?

ばかね ざまあね
君も知らない
悪くないこの時代に生きて
ただね少しね
タイミングが悪いこともあるって
言い聞かせてる

そう惑わしてみても (それでも)
どうしようもない (くらいに)
時に私の名前
だけを呼ぶ (ずっと呼ぶ)
その声がまた
何度でもこの世界に
私を呼び覚ますんだ

あぁ、今でも

今日、私、生きてる。
目覚めて一息
せめてお気に入りの
服で出かけよう
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