轍の唄

位置について用意スタートの合図で僕らはゆく 僕らはゆく
懐かしい声に見送られながらドアを開けたあの日からずっと

どこにいこうと居心地が悪くて正しさとか疑いもした
本当は別に目的地はない でもここではないと思った

前ならえ 雑踏の中 ビルのすき間に昇ってく
その合図に呼ばれてる

生まれた時に多分 そう僕らは何か託され目を開けた
つまずく代わりその両手で立ち上がる方法を教わって
ただ一人の そう僕らのそれぞれ違う足跡が連なる轍 線にして
描いてゆくよ命の形 君にも同じように

位置について用意スタートの合図で僕らはゆく 僕らはゆく
誰とも違う歩き方だからこんな今日も踏みしめてくよ

俯き途切れかけた か細い希望を靴紐に
荒れた道も怯えずに

生まれた時に多分 そう僕らは何か奪われ声上げた
聞こえていたよ 消えそうな信号伝える孤独な影
どうして歩いてゆくの?

歩幅揃わず踏み外した あの別れをランプに灯して

生まれた時に多分 そう僕らはその両足に託された
どんな震えも躊躇わない最初の一歩目を
いつも誰かの そう僕らのたった一人の足跡が重なる轍
広がって覆い尽くすよ
命の形繋げて僕らはゆく
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