少年の海-出逢い-

あなたの日に焼けた 姿が近づいた
かすかに潮の香が 私をくすぐった

海をみつめていた
舟にもたれていた
風にふかれていた
燈台つづきの浜辺

あなたの日に焼けた 姿が近づいた
かすかに潮の香(か)が 私をくすぐった

名前も知らない 初めてのひと
なんにもいわない それだけのひと
でも恋ね確かに恋でした。

髪がみだれていた
服がはだけていた
砂が眠っていた
入陽は紅(くれな)いの色

あなたの足跡が はるかに続いてた
小さな悲しみが 私にはじまった

名前も知らない 初めてのひと
なんにも言わない それだけのひと
でも恋ね確かに恋でした。

でも恋ね確かに恋でした。
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