とり憑かれた女

六月の空に投げた
青い林檎
放物線描いて

落ちる 朽ちる

雨粒の後先見て
立ち尽くす
なんてバカげてるの!

落ちる 朽ちる あぁ

左手の小指には
シロツメクサの冠を
愛した君の目には
浮かぶ砂の城が映る
仮初めのラビリンス

独り言浮世の嵐で
撒き散らす
なんてイカれてるの!

ユメウツツ
Rolling on the stone…

右手の中指には
ガラスのチェーンをかけて
錆びついた風見鶏に
真昼の誓いを立てる

剣を捨て熨斗を巻く
あなたの特別になる
カボチャの馬車で送るの
意地らしい厚化粧と
偽りの花束を
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