五線紙の上

産まれたときにもらったこの声は母からの贈り物
夢の扉を開けて初めて人前で唄ったあの日
涙流したあの時がこの人生の始まりで

初めて唄った秋の日はバラードという名の旅立ち
初めて唄ったララバイは今も大事な私の愛
歌は人の心に寄り添える優しさだと 気付いた日

見上げた空の色を 今でもまだ覚えている
あんなにも鮮やかな 哀しみを 歓びを!
物云わぬ青空 あなたは見てたのでしょう
人生の贈り物すべて五線紙の上

やがて出会った人たちも今は帰らない場所にいたり
云いそびれた「ありがとう」の言葉を
何度も繰り返した
悲しみも人生の贈り物と今ならば 解かるけど

暗い迷路に入り込んだときは
明日(あす)も見えなくなった
神様はそれでも私から歌を奪わずいてくれた
今あなたのために唄えているこの奇跡に言葉もない

見上げた空の色は 今でもまだあの日のまま
こんなにも遠くまで歩いた気がしてたのに!
振り向けばつかの間立ち止まるヒマなどない
人生の贈り物すべて五線紙の上

誰かの祈り 誰かの願い そして私の誓い
声を限りに それが私の生きた証と…

物云わぬ青空 あなたに見てて欲しい
人生の贈り物すべて五線紙の上
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