花は揺れる

花は揺れて
雲は流れてく
月は欠ける
夜は明ける

雨はやがて
川になり海に消える
わかっている
わかっていること

風が吹いている
秋空またどこで冷える
5年目の春
また夏が来るのは
どこで待っていても
僕らはいつも傾いている
わかっている
わかっていること

それでも私は
ここでまっすぐ立っている
涙流れて頬を伝うのも
同じ理由

はれた目に空
すべてがありのまますぎて
わかっている
わかっていたこと

あなたが優しく触れたのも
あなたに激しく触れたのも
どうしようもなく自然なことなのに
あなたを小声で呼ぶのも
あなたと離れ離れなのも
どうしようもないこと
ああ 風が吹いている

花は揺れ
雲流れ
月は欠け
夜は明け
雨やがて
海に消え
風吹いて
花は揺れ
あなたの目
あなたの手
あなたと離れ離れなのも
どうしようもない
わかっている
ああ 風が吹いている
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