望郷列車

夜行列車の 灯りの帯が
今日も鉄橋 越えてゆく
細い警笛 肌身に沁みて
胸に淋しさ 走ります
ハァー ふるさと 恋しいよ
ハァー 帰れは しないけど
私しゃ涙の 都会の海で
故郷へ土産のョー 夢を漕ぐ

つくり話で 手紙を書けば
指が震えて 進まない
耐えてしのんで また書き直す
ひとり暮らしの 部屋の隅
ハァー あのひと どうしてる
ハァー もうすぐ 寒い冬
呼んでみたって 帰れぬ今は
飛び乗る 夜汽車もョー 夢ン中

ハァー 夢など 捨てたらョー
ハァー こころは 楽なのに
泣いて帰れば ふた親泣かす
涙で見上げるョー あかね空
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