血まみれの鳩

血まみれの小さな鳩が
私の窓辺に 私にこう聞くんだ
この世界の空に私の休める所はないのでしょうか
どこの空を飛んでもどこの国へ行っても
傷ついたあの叫び声が
私の心をイヤしてくれない

血まみれの小さな鳩が
私の窓辺で日の暮れに死んだ
彼が飛んだお空に平和を見ることもなく
長い旅を続けた
平和を見つけた時も いつわりの平和を見て
雲に隠れて泣いたろう
それでも翼を広げて飛んだのだ

血まみれの小さな鳩が
私の窓辺で死んでしまった今
彼をほうむることより
今のぼくらの世界をみつめることの方が
いつわりの平和の中で あきらめ暮すよりも
まことの平和をつくろう
それがあの小さい鳩のためにも
それがあの小さい鳩のためにも
×