かげろう日記

まぶしい春の日 ふたりのハイキング
わたしは突然 あなたに聞いてみた
例えばわたしが 小枝になったら
あなたは必ず みつけてくれますか
花咲く枝もあるわ
実のなる枝もあるわ
風にふるえるだけの
名もない小枝もある
林の中から わたしひとりだけを
みつけてください わたしは小枝です

山波ひろがる 峠の展望台
あなたはわたしを みつめて答えたわ
君ならどういう 小枝になるだろう
かわいいすなおな 小枝になるだろう
どんなに暗い日にも
青空を忘れない
嵐が吹く時にも
太陽を忘れない
かわいいすなおな 小枝になるだろう
ぼくならわかるさ どんなに小さくても

峠の神社で おみくじひきました
下りの坂道 水車が見えました
ふたりで出かけた 気ままなハイキング
かげろうゆれたら ふたりもゆれました
どんなに暗い日にも
青空を忘れない
嵐が吹く時にも
太陽を忘れない
かわいい小枝に わたしはなれますか
あなたのその手で 支えて下さいね
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