抜海の里

寒い夜更けの 終着駅は
恋の未練も 凍てつくよ さいはて
連れあいに捨てられた 海鳥が
消えていく 消えていく 利尻富士
越えなきゃ 落ちると 鳴くはぐれ
私も泣きます 抜海の里

心変わりを 責められなくて
何で綺麗に 身を引いた 一人で
ちりちりと 風に咲く 雪の花
馬鹿だよと 馬鹿だよと 頬を打つ
このまま 流れて 礼文まで
私も果てたい 抜海の里

安物の指輪だよ 抜けないなんて
思い出が 思い出が つきまとう
二度とは 目覚めぬ 捨て場所へ
私も発ちます 抜海の里
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