おとこの詩

さくら木(ぎ)は 雪背負い
風に叩(たた)かれ 雨を吸(す)い
花を咲かす
人(ひと)の世(よ)の 男も同じ
傷負いながら 涙をすすり
あゝ いのち磨く

母の愛 父の夢
人は授(さず)かり 生まれきて
きょうを生きる
一隅(いちぐう)を 照らして生きる
男になれと 言われたことば
あゝ 忘れまいぞ

仰ぎ見る その姿
富士の尊(とうと)き 雄々(おお)しさに
なみだ溢(あふ)る
幾年(いくとせ)の 山河(さんが)を越えて
まだなお遠き 見果(みは)てぬ夢の
あゝ 志(こころざし)よ
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