つづれ織り

いくつも熱い 火の輪をくぐり
いくつも渡った 危ない橋を
小さい恋の はずでした
愛して 悩み
深まり 悩み
恋しさ幾重(いくえ)に つづれ織り

身のほど知らぬ 恋なのでしょう
死んでも一緒と 誓ったふたり
嘘でも泣かぬ はずでした
夢みて 生きた
信じて 生きた
別れはちりぢり つづれ織り

黄色が匂う 金木犀(きんもくせい)の
小道を去りゆく これきりの夜
微笑(わら)って送る はずでした
別れに 燃えて
すがって 燃えて
愛(いと)しさ憎さが つづれ織り
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