優しい嘘

ぼんやりと窓の向こう
舞い落ちる桜の花びら
ひまわりの季節数え
楽しみだってふたりで笑う

あなたは嘘つきだね
退屈な白い部屋
透き通ってく体を
強く抱きしめた

さよならの時まで
どうかそばにいてね
未来の話を聞かせてよ
騙して優しい嘘で

いつかみた絵本の続き
どうしても思い出せないの
あなたなら知ってるかな
問いかけて息を飲んだ

あたしは嘘つきだね
ずるくて弱いから
あなたの落ちる涙
寝たふりでごまかした

はじまりのその日が
今でも昨日のよう
あの日出会わなければ
ふたりの嘘はなかった

窓を開けた揺れる髪に
桜の雨降りそそいだ
綺麗なもの見ると
泣きたくなるのはなんでだろう

春夏秋冬と瞬きの間に過ぎて
あたしだけ置いたままで
お願い時間をとめて
さよならの時まで
どうかそばにいてね
未来の話を聞かせてよ
騙して優しい嘘で
騙して優しい嘘で
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