ドライマティニ

地下2階 重い扉あけて
私だけ ひとりぼっちのナイトクラブ
踊りもせず 見てるフロアー
カウンターの隅 慣れた手つきのボーイに
運ばせたマティニのオリーブ
まわしながら さめてゆくの
足の組みかえるたび
刺さるような 男の眼
話しかける 勇気もないのね
名前も身の上も
きかない約束なら
あなたでもいいのよ愛してあげる

さみしさに慣れすぎてしまった
どういう女に見えてるか知ってて
背中越しに うわさ聞いた
ふれないで 昔の日のことに
誰にでも 苦い思い出ぐらい
あるわ きっと そんなものよ
はたちやそこいらの
子供じゃないはずよ
おしゃべりはもう沢山 抱いてね
名前も身の上も
きかない約束なら
素敵な夜にしてあげるわ
もう一杯おごって
そしたら消えましょう
街を見渡せる部屋がいいわ
名前も身の上も
きかない約束なら
あなたでもいいのよ
愛してあげる
×