嘘つきとテールライト

「ほら、そんな風に泣いていたって
誰も気にもとめやしないよ」
わかってるってほんとは
なのにここから動けないまま

夜の空気はいつも鋭くて凍えそう
赤いライトが通りすぎるたび照らしてくる
ヒーローなんていないし、ヒロインになんてなれっこない
ああ、映画みたいな展開はない

かからない公衆電話
信号が支配する街

赤が夜を駆けていく
光の尻尾が跳ね回ってる
わたしは夜に迷って
意味もなく消えていく

嘘つき嘘つき誰も見てないって
だから言ってよ
ほんとは怖いんだろ
でも諦めたくないんだろ
どうせ明日はまた来て
何もなかったようにして
この夜のことも消えていく
そうやって回っていくんだ わかってたさ

嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つきは君か
嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき
嘘つきは誰だ?
僕か

すべてが単純なら
どれだけの人が救われるの
こんな眠れない夜を
過ごさずに済んだかな

だって諦めたくはないの
だってまだ道は続いてるの

嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき
嘘つきは消えた
わたしはいきたい
どこまでもいきたい
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