終わらない君の夏

雨上り アスファルトに ゆらめく 幻
遥かなる 祭り囃子 六月 盛りに
水溜まり 虹が
青空と 歪み 消えた
ああ陽炎 追うように 君は去り
翳りゆく 路地裏に 格子戸の 薄い影
終わらない真夏
北国の真夏

蝉の声 汗の匂い 乾いた 静けさ
右足を かばうように 歩いた 父親
またいつか 逢える
幼子が 強く 歌う
ああ太陽 限りなく 高くなり
これきりと 教えてる 動かない 竹簾
終わりなき真夏
氷りつく真夏

ああ陽炎 追うように 君は去り
翳りゆく 路地裏に 格子戸の 薄い影
終わらない真夏
北国の真夏
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