同じ空を

木々に射し込む影と光の束が
朝露に濡れた花を揺らす庭園
嘘も秘密も見透かした君の眼(め)には
どこかで忘れた懐かしさがあった

もっと探したい 輝く風景を
たとえ形には残らなくても

なにげない言葉が
心につながる一瞬を切り取る
この優しい風の中歩きながら
明日なくすかもしれない世界を
怖がらなくていい
僕らはまだここにいる
同じ空を眺めてる

耳を澄ませば
迷路の先から響く未来の足音
胸が少し痛い

もっと近づいて冷たい手を握る
せめて温もりは忘れないよと

永遠の幸せを願う代わりに
一瞬を抱きしめ
目蓋の奥 灼きつけた季節を越え
やがて訪れる別れ
その日も笑顔でいるために
僕らはまた広げてる
同じ地図を

約束の時は近づく
時間は止まらない
この奇跡の瞬間を
歩きながら

触れあう心と心を
確かに感じていたいから
僕らはまだここにいる
いつの間にか
全てなくすかもしれない世界を
大切にするよ
流れてゆく刻だから
君と空を眺めてる
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