浪花獅子

浪花のことは 夢のまた夢
無一文でも えやないか
ドブ板踏んでも ついてくる
女房があれば 出なおせる
みておれ男は 獅子か龍
八百八橋の 獅子になる

道頓堀の 暖簾たたんで
死んで生きたる 意地がある
苦労でなんぼの 夫婦(めおと)やと
涙をかくす いい女
惚れたら男は 獅子か龍
昔の度胸が また燃える

通天閣へ 合わす両手に
裸ひとつで 天下取る
命をもとでに 振りだしと
女房が買(こ)うた カップ酒
ほんまの男は 獅子か龍
八百八橋の 風雲(かぜ)を抱く
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