アカシアは咲いた

わたしを許してくださいと
アカシア路でおまえは泣いた
その訳聞けば 嫁ぐ日ちかい
涙がしみる 春だった
ああ 想い出ひろう 札幌に
今年もおまえの 花が咲く

小さな雪虫 手につつむ
可愛いしぐさ 瞼に残る
あの優しさでだれかにつくし
しあわせならば それでいい
ああ おまえと俺の 時計台
たそがれ六時の 鐘が鳴る

あれから幾春 すぎたやら
アカシア咲いて ひとりの俺さ
男の胸がこころの奥が
せつなく燃えた 恋だった
ああ 愛する都 札幌の
帰らぬ瞳よ 面影よ
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