北国夜行

ひと駅ごとに 逢いたさ募る
待っててくれるか この俺を
あの日男の 強さがあれば
きっとおまえを 離さなかった
詫びる気持ちで 見上げる空に
汽笛ひと泣き あゝ 北国夜行

この手の中で なくなりそうな
小さな肩先 薄い口紅(べに)
足手まといに なりたくないと
涙こらえて 小雨に消えた
線路づたいに 面影たどり
握る切符の あゝ 北国夜行

愛する人を 泣かせたままで
つかめるはずない 幸せは
あの日男の 優しさあれば
そっと抱きしめ 支えてやれた
逸(はや)る心を 急かせるように
雪が舞い散る あゝ 北国夜行
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