君待ち宵草

今は誰もいない海で 風の歌に耳を澄ませば
遠く遠く海を越えて 届く季節の便り

花の咲いた生垣には 恋に揺れる蝶が飛びかう
あなたのもと こんなふうに 飛んでゆけたら いいのに

胸の中で輝いてる あの日の二人思い出しても
それは遠くはかない夢 今は ここに ひとり

遠い街で暮らす日々に 慣れたはずと言いきかせても
今も ずっと 探している この心の故郷

波の音に身をまかせて 時を忘れて歩き続けた
通り雨にぬれたままで 今は ここに ひとり

傘打つ雨音 祭り囃子に消されて
君待ち宵草 揺れる雨の中

傘打つ雨音 祭り囃子に消されて
君待ち宵草 揺れる雨の中
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