若草の頃

雨の日も街角で 絵をかいてるあなた
コットンのGパンも ずぶぬれのあなた
風の日はアパートで この私がモデル
火もなくて寒いけど あたたかな笑顔
思い出すの 若草の頃を
誰もいない 夜に泣きながら
今頃
恋なのか憧れか 知らなかったけれど
幸せに似たものを 感じてた

朝早く買物に 市場へ行くあなた
うしろから犬を連れ ついてゆく私
むづかしい詩の本を 読んでくれるあなた
河岸の公園の 陽のあたるベンチ
思い出すの 若草の頃を
消しわすれた タバコの火を見て
今頃
くちづけもしてくれず 悲しかったけれど
幸せに似たものを 感じてた
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