大阪ふたり

あんたおぼえとる 千日前のアパートを
電車が通るたび ガタガタ揺れとった
ないない尽くしで はじめた暮らし
あんたの背広も よれよれやった
それでも好きおうて
いろいろあったけど 離れられんかった

ケンカこじらせて 家出をうちがしたときも
あんたは一晩中 探してくれたっけ
死ぬまであんたに つくしてみせる
あんとき抱かれて そう決めたんよ
泣かせもするけれど
あんたの男気が うちはほんま好きや

湯気につつまれて 笑顔でお酒呑むあんた
辛抱おかげさま 恰好もついてきた
天井見たって きりないはなし
背丈に合わせて 楽しくやろな
あんたは大切な
ほんまに一生の うちの宝もんや
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