河内のおんな

逢う瀬かさねた 恋だもの
難波 八坂は 仮の宿
愛に賭(か)けたら 気ばるのも
あんたのためや あんさんの
心に 心に惚れた
河内(かわち)の女

はぐれ夜鴉(よがらす) かげぐちは
働(かせ)ぐ二人に 何さらす
馬鹿を承知で 尽くすのも
あんたのためや あんさんの
奥歯を 奥歯をかんだ
丼池ぐらし

夫婦鵯(めおとひよどり) なぐさめは
たぐる襟あし 日ぐれ唄
燃える火のよな 玉肌も
あんたのためや あんさんの
惚れたら 惚れたら一途(いちず)
河内の女
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