大河

己をすてて 私欲もすてて
大河は流れる 海原めざし
朝日に輝(ひか)り 夕陽に映えて
岸の楊柳(やなぎ)に いのちを分(わか)ち
ああ悠々と 淡々と 俺も又
大河のように 流れたい

もとはと言えば 一粒の雨
大河は語らず 過ぎたることは
ジャンクを浮かべ 胡弓をのせて
時こそ永遠(とわ)の 語り部なりと
ああ飄々と 逸々と 俺も又
大河の魂(こころ) 伝えたい

苦難を越えて 百花を装い
大河は流れる ただ黙々と
満つれば欠ける 月さえあるに
誇らずとても 知る人ぞ知る
ああ堂々と 赫々(あかあか)と 俺も又
大河のように 生きてたい
×