そうじゃろ

そうじゃろ
なんもない街を出たらええが
そしたら楽じゃろ
ほんまに楽じゃろ

それでもあんたはこの街を選ぶ
なんで 泣いとるんで

お互いの道を お互いの速さで
歩いていくで ただそれだけじゃが

頭上に広がる青を見つめて
あんたは何を思う

あの頃はなんも 怖くなんかなくて
願えば空も飛べる気でおった

こんな日がずっと 続くんじゃろ
あんたも思っとったじゃろ

別れの朝に何も言わないまま
手を振る影が長く伸びていく

なんであの時見ていた空と
同じなはずじゃろ

思い出ばかりのこの街をはなれ
一人で生きてくような顔して
なんもかも忘れたふりしとっても
いつもバレとったんじゃな

元気でおって 決して振り向かんで
悲しむ間も無く 時は過ぎるけぇ

あんたにしか出来んことがあるで
アタシはそれを知っとんじゃけぇな

ありがとうなんか かゆいだけじゃし
あんたも なぁ そうじゃろ
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