冬が来る前に

坂の細い道を 夏の雨にうたれ
言葉さがし続けて 別れたふたり
小麦色に灼けた 肌は色もあせて
黄昏わたし一人 海を見るの

夏の風 振り向かせ 今更くり返す「なんで?」
息もできないほどに戸惑わせ
この出会い 気まぐれな 偶然なんかじゃないって
何度も確かめ合ったのに

冬が来る前に もう一度あの人と
めぐり逢いたい
冬が来る前に もう一度あの人と
めぐり逢いたい

秋の風が吹いて 街はコスモス色
あなたからの便り 風に聞くの
落ち葉積もる道は 夏の想い出道
今日もわたし一人 バスを待つの

秋時雨 会えなくて 隙間風が心に吹いて
手を伸ばせばきっと届くのに
あの出会い 薄れてく 君が落ち葉に埋もれてく
瞬く間に過ぎてゆく日々

冬が来る前に もう一度あの人と
めぐり逢いたい
冬が来る前に もう一度あの人と
めぐり逢いたい
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