漁歌

俺(おい)が綱を引っとはよ
可愛い女房(おまい)と子供(こどん)によ
腹一杯(はらいっぺえ)飯を
食わすいためやっど
坊(ぼん)の岬に 桃ん花咲く頃
今年も鰹が 鰹が来るぞ
はまらんかい きばらんかい
東支那海は 男ん海よ

俺(おい)が海で死んだらよ
可愛い女房(おまい)と子供(こどん)なよ
どげんして生きっと
嵐にゃ負くいもんか
夫婦鴬 裏山で鳴く頃
今年も鰹が 鰹が来るぞ
はまらんかい きばらんかい
薩摩丸が行く 水平線へ

女子鴎(おなごかもめ)が変(へん)ね声出す時
今年も鰹が 鰹が来るぞ
はまらんかい きばらんかい
沖は荒海 男ん海よ
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