「古今集」春・113

花の色は うつりにけりな
いたづらに わが身世にふる
ながめせしまに 古のうるわし歌を
あの日の私に歌おう

いつも誰かを見て 誰かを想う
ただただそんな日々 繰り返していた

「今」がいずれあの日になる事など考えもせず
「今」がまるで永遠に続く様な夢見ながら
時は過ぎた

花の色は うつりにけりな
いたづらに わが身世にふる
ながめせしまに 古のうるわし歌を
あの日の私に歌おう

気付いた時にはもう 私は老いて
誰も私を見てくれなくなった

散る事がない花などある訳なんて無いのに
それを忘れる様に夢を見ていたのだろう
今 目覚めて

花の色は うつりにけりな
いたづらに わが身世にふる
ながめせしまに 古のうるわし歌を
あの日の私に歌おう

「今」がいずれあの日になる事など考えもせず
「今」がまるで永遠に続く様な夢見ながら
時は過ぎた

花の色は うつりにけりな
いたづらに わが身世にふる
ながめせしまに 古のうるわし歌を
あの日の私に歌おう
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