ずるい人

心にずっと消えない道が今も胸にとどまったまま
時折浮かぶ思い出の影探してさまよっている
ドラマにも映画にもならないそんな人生だったけれど
たった一人愛した人がいるよ かけがえのないあなたでした
あなたの顔 あなたの声 あの日くれた優しい笑顔
あふれるほど覚えている 昔のまま微笑んだずるい人
切なすぎて

好きになってはいけない人とわかっていた 胸の奥で
それでも嘘はつけなかったの 私の方がずるいかな
不器用なパントマイムのように示し合う互いの気持ちは
誰も想像さえできない場所へ 幸せと悲しみと共に流れ落ちた

あなたの顔 あなたの声 あの日くれた優しい言葉
全部きっと永遠だと思っていたの あの時まで
私の髪 私の指 至るところにあなたがいる
時よ早く過ぎてほしい 今以上にあの人を思い出に変えたいから
私にだけ微笑んだずるい人
×