夏の恋風

ライムジュースを 両手にかかえた
あなたの胸に 汗がひとすじ
夏色の風 遊ばせて
サングラス越しに どこ見るの

今 麦わら帽子 深くかぶって
あなたのことを 見ないふりした

終わりですか〈逢ったばかり〉
夏の夢は
みえませんか〈ここにいるさ〉
恋のゆくえ

その先 急いだのは
秋風 感じたから

ひろげた本に 顔をうつぶせ
声をかけても 返事がないの
夏色の風 髪をなで
灼けた浜辺を 駆けるひと

今 あなたのシャツに 腕をとおせば
淡い香りに せつなくなるの

終わりですか〈逢ったばかり〉
夏の夢は
みえませんか〈ここにいるさ〉
恋のゆくえ

答えを せがんだのは
ごめんね 甘えたくて
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