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徒夢

 
夢、覚めた。曇った空。
遠く、雨。俯く。

「…―――。」

電車窓、日が射した。
眩しくって目を細めた。
奪われた『指定席』。
立ち位置も、確保できず。

あ、そっか。
そんなもの最初っからなかったっけ?
まぁいいや。いつもの事です。

夢を見て辿り着いたこの場所は、
ただの『希望廃棄工場』でした。
競いあい潰された心の行方は、曖昧な未来。
それはそれは、分かってたはずの『現実』ってやつでした。

夢を見せられて、
夢に溺れてた。
気が付いたらもう、
誰も居なかった。
一人ぼっちの迷子の心は、
曖昧な拍子にぷかり浮かぶんだ。

進行に従って、不安定な拍を刻みます。
元々宇宙にぽかんと一つ、浮いてるだけの星なんです。
そんな上でバランス保って、
太陽と月の間あたりで、毎日必死に生きています。

生きています。

夢を描いて辿り着いたこの場所は、
ただの『希望廃棄工場』でした。
分かってたはずの『現実』なのに、
どうして涙が止まないんだろう……。

夢が冷めて、息もできなくなった。
此処に冷却処分しましょう。
最後だね、今までありがと、ね。
此処に眠る、『皆』の―――。
Good night. Good night.
沢山の夢と一緒に、

おやすみ。