夢港

俺の小指を 噛みながら
泣いたお前も 北海育ち
船をとろうか 女をとるか
思案したとて 答えはひとつ
明日は別れだ この港町

夢を涙で よごしたら
俺もお前も しこりが残る
泣いていないで ボトルの酒を
空にしようぜ 逆さに振って
窓の向こうで 霧笛が咽ぶ

嘘で女は 抱けるけど
嘘で心を あずけちゃゆけぬ
三日二晩 おろした錨
夜が明けたら ぎりぎり巻いて
俺は帰るぜ 鴎のねぐら
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