フォークソングライン(ピーターパンと敗残兵)

ぼく あざとくなりたい
詐欺師のように なにも感じなくなれ
そして この胸をつきやぶれ
フォークソングライン

正義は勝つと教え込まれ
勝って帰れと送り出され
そんなぼくに報せが届く
戦争は とうに終わっているのだと
いさぎよく 負けを認めろと

夢のつもりが ウソになって
明日のつもりが 今になって
帰る場所など ぼくにはないよ
もう大人になれ、と言われ うなづいた
きみが歌う フォークソングライン

凪いだ夏草のヒーロー
きみに ただ憧れてた

今 ぼくらは生きて なにかをなくす
まだ悔やみながら
きみを抱いてやれたなら
だましきってあげれたなら

ああ ぼく あざとくなりたい
詐欺師のように なにも感じなくなれ
そして この胸をつきやぶれ
フォークソングライン

なにが「平和を我等に」だよ
なにかが終わるワケじゃないし
終わらないなら 出てゆくのだ
8月の最後を待たず 手をふれば
きみは泣いてくれるかな

月のトーチ ゆれる港
いかさま、のら犬、いとしい人よ
ぼくは誇りのため生きる
ハッティキャロル 夏のまぼろしは
二つ目の角を右だ

賛美歌 ひびくよ ただ
間違うぼくらをさばけ

今 ぼくらは生きて なにかをなくす
まだ悔やみながら
きみを抱いてやれたなら
だましきってあげれたなら

ああ ぼく あざとくなりたい
詐欺師のように なにも感じなくなれ
そして この胸をつきやぶれ
銃弾と放物線 フォークソングライン
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