時間からの影

星雲の静寂【しじま】には
無慈悲な神が御座【おは】すとか
黄金の玉座にて
銀河の夢を聞こし召す
悍【おぞ】ましい尊顔は
悪辣【あくらつ】に滾【たぎ】る

異次元の狭間【はざま】から
詰屈【きっくつ】な歌を嘯【うそぶ】けば
狂おしい旋律が
十方を冒す

現世【うつしよ】は夢
神々の夢

永劫の帳【とばり】から
未来と過去を認【したた】める
忌まわしい法則で
冥界を統【す】べる

現世は夢
神々の夢
現人【うつせみ】は影
神々の影
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