大阪無情

さよなら さよなら
さよならなんて
いやですと
すねたあの娘(こ)の泪(なみだ)が
背中にからむ
水の都(みやこ)の とまり木づたい
呑む酒は 呑む酒は
吐息まじりの 大阪無情

おんなの おんなの
おんなの過去(きず)も
抱けないで
二度と惚れたりするなと
夜風がなじる
ふたり通った 馴染みの酒場
たずねても たずねても
夢は散(ち)り散(ぢ)り 大阪無情

倖(しあわ)せ 倖せ
倖せならば
いいけれど
どこかやつれた姿が
瞼をよぎる
水に七色(なないろ) ネオンの花は
浮かれても 浮かれても
浮かれきれない 大阪無情
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